宝石鑑別ナレッジ管理デスクトップアプリケーションの開発
中央宝石研究所様
公開年月: 2025年4月
- システム開発
- デスクトップアプリケーション

概要
宝石の鑑別・鑑定を行う中央宝石研究所様の、鑑別業務を支えるナレッジ管理デスクトップアプリケーションです。日々の鑑別業務で得られた知見や参照情報をノートとして記録し、検索・共有できるようにすることで、鑑別品質の向上と判断基準の標準化を支援します。
WindowsのデスクトップアプリケーションとしてC#(.NET 8 / WPF)で開発しました。鑑別作業中に常時参照するツールであるため、Webではなく、手元で即座に開ける常駐型のソフトウェアという形を選んでいます。
課題や背景
宝石鑑別は、担当者が長年の経験の中で蓄積してきた知見に支えられる業務です。しかしその知見は個人の記憶や手元のメモに留まりやすく、担当者間で共有したり、あとから探し出したりすることが容易ではありませんでした。
また鑑別作業中は、目の前の作業をしながら過去の事例や参照資料をすぐに確認したい場面があります。ブラウザを開いて検索する、という手順そのものが作業の妨げになるため、常駐して即座に呼び出せる形が求められました。
こうした業務は市販のソフトウェアに当てはまるものがなく、鑑別業務の進め方そのものに合わせて設計する必要がありました。
主な機能
ノートによる知見の記録
タイトル・本文・タグ・作成者・更新日時を持つノート形式で知見を記録します。本文はリッチテキストエディタで、文字装飾や見出し、画像の挿入に対応しています。画像はデータベース内に直接保存する方式とし、ファイルの置き場所に依存せずバックアップや移行ができるようにしました。
ノート同士を相互に参照させたり、外部URLやファイル・ネットワークパスへのリンクを持たせることもできます。関連する資料をノートに添付して一元管理することも可能です。
業務に合わせた検索
タグによる絞り込み検索と、タイトル・本文を対象とした全文検索を切り替えて使えます。複数キーワードのAND検索、更新日の範囲指定にも対応しています。
鑑別業務に固有の機能として、屈折率から宝石を検索する機能を実装しました。測定した屈折率の値を入力すると、誤差の範囲を考慮して候補となる宝石を提示し、そこからその宝石名でノートを検索する流れまでつなげています。屈折率のデータそのものも、アプリケーション内で追加・編集・削除できます。
作業を妨げない2つの表示モード
普段は画面右下に小さく常駐するコンパクトモードで待機し、検索を実行すると全機能が使えるフルモードに自動で切り替わります。鑑別作業の手を止めずに参照できることを優先した設計です。
オフライン環境での運用
エラーログはローカルファイルに日付単位で記録する方式とし、外部への通信を必要としない構成にしました。ネットワークに接続していない環境でも運用できます。
データはSQLiteに保存し、保存場所を任意のフォルダに変更できるようにしています。共有フォルダを指定することで、複数の担当者が同じノートを参照する運用にも対応します。
開発体制
企画・設計から開発、テスト、配布とその後の改善まで一貫して担当しています。単体テストを整備しながら開発を進め、公開後も機能追加と改善を継続しています。
- タイプ
- システム開発
- デスクトップアプリケーション
- 業界・業種
- 専門サービス
- 担当範囲
- 企画、設計、開発、テスト、配布・運用保守
- 開発技術
- C#
- .NET 8
- WPF
- SQLite
- デバイス
- Windows PC
